NMNとは、現在、世界中で競い合うように研究開発が行われている物質ですが、実は2011年、米国ワシントン大学(ミズーリ州)の今井眞一郎教授を中心とした研究グループが報告し、NHKスペシャルで放送され(「NEXT WORLD」2015年)一般に知られるようになった物質だ。NMNは抗老化や寿命の制御にかかわるサーチュインと呼ばれる因子を活性化させると考えられ、研究を進める中で、NMNが様々な疾患に対して効果があるということが判ってきました。特にNMNが糖尿病に対して著しい効果があり、アルツハイマーや心不全など他の疾患にも効果があるとされ、医療業界に大きなインパクトを与えました。不老不死の薬ではないと今井教授自身語っていますが、この4、5年で、老化や寿命のシステムの解明に大きな進歩があり、NMNの投与が、全身の機能を保持し高めるのに劇的な効果があると判明してきました。
NMNとは、ビタミンB3群の中に含まれるβニコチンアミドモノヌクレオチドという物質で、あらゆる生物の細胞に本来は存在している補酵素です。本来は体内で自然に組成される物質だが、加齢に伴いNMN生成能力の低下によりNAD+も減少し、細胞核の損傷やミトコンドリアの活性低下が進むと考えられ、様々な身体機能の修復機能が失われていくと考えられています。